+R Story Vol.11 「アンカーに学ぶ、真のSDGs教育のあり方とは」
+R Storyでは地域の人々がエシカルな取り組みについてどのような考えを持っているのかを発信するコラムを配信しています。
第一弾は渋谷教育学園渋谷中学高等学校の学生が彼ら彼女らの視点で、エシカルな取り組みについて取材をして感じたリアルな声を発信しています。Vol11はみのねこさんのコラムです!
アンカーに学ぶ、真のSDGs教育のあり方とは
こんにちは!高校1年のみのねこです!私は小学生の頃から環境問題に興味をもっていて、いくつかコンテストやイベントに参加してきました。今回はSDGs全体に視野を広げ、中高においてSDGs教育に取り組む一般社団法人アンカー共同代表理事の横田浩一さんにお話を伺ってきました!
アンカーに学ぶ、真のSDGs教育のあり方とは
近年、持続可能な開発目標、いわゆるSDGsの広がりに伴って、SDGs教育という言葉を耳にすることが増えた。実際、2020年から2022年にかけて、小中高の学習指導要領が改訂され、SDGsが必修となっている。そこで今回私は、一般社団法人アンカー共同代表理事を務める、横田浩一さんに話を聞いた。
一般社団法人アンカーは主に中高生のSDGs教育、キャリア教育に尽力しており、全国の学校に対して主にSDGsやキャリアをテーマにした探究型学習を行っている。その他にも、中高生を対象としたSDGsに関する動画コンテストであるSASS(大学生による中高生のためのサスティナビリティアワード)の運営も行っている。
また、メンバーに横田さんが特任教授を務める、慶應義塾大学の学生をはじめとした多くの大学生が所属しているのも特徴だ。
アンカーの提供するプログラムには、どのような特徴があるのだろうか?
横田さん「一番の特徴としては、大学生が授業を行っている点です。授業を受けている学校の生徒さんはもちろんですが、大学生にとっても中高生を教えるということを通じて大きな学びや成長につながります。それに、年齢が近いからこそコミュニケーションを取りやすくわかりあえるところも大きいので、中高生にとって大学生は身近なロールモデルにもなりえます。」
アンカーのプログラムでは、所属している学生さんたちが地方に赴き、自ら考えた授業を行っているという。
横田さん「地方の将来地元に残る人たちが多い学校において、地域を理解し自分の地元に誇りをもってもらい、地域創生につながればよいなと思っています。プログラムを通して地域課題の解決や、地元の魅力の発信について能動的に探究し、良い社会人と出会うことでキャリアを考えるきっかけになればよいのです。結果として生徒自らが将来の選択肢を広げていくことができるのではないでしょうか。」
アンカー所属の大学生による探究学習の1コマ(御殿場西高等学校2023年4月)
これらの話を聞いて、改めてSDGs教育について考えてみた。SDGs教育の普及は非常に重要であり、これを必修にすることで社会全体の共通認識にしていくというのは良い試みだと思う。と同時に、国語や数学のように一方的な授業になってしまう恐れがあるようにも思う。
主要教科の授業体系を批判するわけではないが、SDGsに関しては主体的、能動的なプログラムにこそ意味があるのではないだろうか。実際、アンカーが行っているプログラムでも、授業を重ねるごとに中高生の自発性や自己肯定感の向上を実感しているという。いかに自発的にSDGsについて調べ、考えることができる授業にするかが今後の課題といえるだろう。アンカーの活動は、それらの課題を浮き彫りにすると同時に、解決のヒントも与えてくれているのではないだろうか。
アンカーによるワークショップ(札幌市立藻岩高等学校にて2023年1月実施)
あとがき
みのねこさんのコラムはいかがだったでしょうか?+R Storyはシェアリングステーションのリユース容器を利用することで、別のコラムを読むことができますので、また是非ご利用ください!