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+R Story Vol.7 「世界にはばたけ、環境と共存する美容室」 

放課後プラスアール

+R Storyでは地域の人々がエシカルな取り組みについてどのような考えを持っているのかを発信するコラムを配信しています。

第一弾は渋谷教育学園渋谷中学高等学校の学生が彼ら彼女らの視点で、エシカルな取り組みについて取材をして感じたリアルな声を発信しています。Vol7はふっけ~さんのコラムです!

世界にはばたけ、環境と共存する美容室

渋谷教育学園渋谷高校のふっけ~です。今回、環境に配慮している美容室の方に取材を行いました。一見「美容室と環境」と聞くと特に関係なさそうな2つの単語ですが、実は美容室が環境に与えている影響は、とても大きなものとなっているんです。

美容室が薬剤を垂れ流しにしている悪影響

美容室は、今日本全国に約26万件あります。これはコンビニエンスストアが約5万件、信号機が約21万台ということを考えると、とてもたくさんあることが分かるはずです。そして美容室に1日に平均10人程度訪れていることを考えると、一か月に約6250万人、人口の半分が利用する計算になります。

さて、そんなたくさんの人が利用する美容室、その分大量の水を使用すると思いませんか?日本の美容室では、年間約750億リットルもの水が使用されています。また、ヘアカラー剤やパーマ液など、環境や生態系にとって有害な成分をドラム缶で年間約12万本排水しています。

そして日本ではその排水は浄水場へと流れていくわけですが、浄水場には「豪雨等で晴天時の3倍の量を処理場が超えたら、未処理のまま放出する」といった決まりがあります。

これは浄水場がキャパオーバーになることを防ぐためのものなので仕方ないですが、豪雨が近年増えてきている現状、垂れ流しも増えてしまうので美容室も環境に影響を与えてしまうことにつながっています。

「世界を美しくする美容室」

柏市に世界を美しくする美容室というコンセプトで行っている、「THE ORIENTAL JOURNEY」という環境にとても配慮した美容室があります。

そこでは、ヘアカラー剤などの薬剤を無害化したり、節水をしたりといったことだけでなく、駐車場の売り上げを植林事業に寄付したり、お店の空間を漆喰塗りにして空気中の有害物質を無害化したり、バナナペーパーを用いたハンガーを使ったりといったいろいろな環境問題への配慮を心がけています。

また、THE ORIENTAL JOURNEYの店長であり、一般社団法人日本サステナブルサロン協会の代表理事を務める猿田さんは

「美容室を利用する皆さんにまず現状を知っていただきたいです。現状を知って一人ひとりが環境に配慮した美容室を選択することで、環境に多大な影響を与えられると思います。僕は人がきれいになることで地球もきれいにできる業界をつくっていきたいです」とおっしゃっていました。

僕は取材を通して、「知る・調べる」というアクションが一番重要なんだろうと思いました。知らなければ周りに広めることも、選択することもできなくなってしまいます。ネットサーフィンの時間を自分の日々の行動の選択肢を広げるために使えるようになろうと思いました。

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